正解はB、一般に氷が形成されます。





水が沸騰する温度は大気圧下では100℃ですが、気圧が下がって空気密度が薄くなると沸点(沸騰する温度)はどんどん下がり、大気圧の50分の1の圧力になれば水は常温でも沸騰し、約200分の1の圧力になれば0℃でも沸騰します。

水が蒸発して気化するときには周囲から気化熱を奪いますので、まだ気化していない周囲の水の温度を下げる方向に働きます。

水の気化熱は大きく、水が凍るときに発散する凝固熱の5倍以上になります。 すなわち、1ccの水が蒸発するときには、外部から熱が供給されない限り、5cc以上の水が凍ることになります。

このように、コップに入れた水を真空中に放置すると、一部は蒸発しますが、大半はまず氷となります。
ただし、氷といえども徐々に蒸発(これを昇華といいます)していきますので、長時間真空中に放置するにしたがいコップの氷は少しずつ小さくなります。

真空中の氷の昇華を応用した食品が、「フリーズドライ」と呼ばれるもので、保存食、インスタント食品などとして販売されています。
フリーズドライ食品では、真空中で沸騰させて凍らせることも原理的にはできそうですが、多くの場合、沸騰させると風味を損なうとのことで、あらかじめ凍らせた食品を真空中に放置する製法をとるようです。
「フリーズドライ」でネット検索するといろいろ情報が出てきますので、ご興味ある方はどうぞ。


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